(11年2月25日)
◆ビジター・サービス・センター ルカシュ・ミスザラ
通称マイダネクと呼ばれるドイツの強制収容所は1941年秋、ポーランドのルブリン南東で建設が始まった。当初は戦争捕虜収容所と呼ばれた。
面積は270ヘクタール。施設は原始的で衛生状況は悪く、収容人員も過剰のため、死亡率は高かった。水や食料、衣服、薬も不足した。
収容された人の出身は約30カ国におよぶ。大半はポーランド国籍のユダヤ人とポーランド人で、ソ連やチェコ国籍のユダヤ人もいた。それ以外にはベラルーシ、ウクライナ人が多かった。
重労働を科せられ、恐怖と空腹、病気に見舞われた。悲惨な暮らしの果てにガス室へ送られ、処刑された。最新の研究では、収容された推定15万人のうち、6万人のユダヤ人を含む8万人が殺害されたことが分かっている。痕跡を残さぬよう、遺体は焼かれた。
悲劇的な歴史が幕を閉じたのは1944年7月23日だった。博物館は同じ年の11月、その跡地に設立された。
当館は亡くなった人たちを哀悼し、収容所跡を保存し、その歴史を今に伝えている。展覧会を開催し、教育的、学術的活動も行う。2004年から姉妹館としてベウジェツ収容所跡も見学できるようになった。
第2次世界大戦中のルブリン地域のドイツ軍占領について、その歴史教育を促進することが私たちの使命となっている。
住所 Droga Męczenników Majdanka 67 20-325 Lublin, Poland
電話 +48-81-710-28-21
ホームページ http://www.majdanek.eu/
休館日 月曜ほか(展示の一部は冬季閉鎖)
入館料 無料
(2011年2月21日朝刊掲載)
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マイダネク強制収容所の歴史を伝える展示 | 囚人が収容された木造のバラック | 火葬場 |
犠牲者の遺灰が納めてある慰霊碑 | 囚人の苦闘と苦難を表すモニュメント | |