ヨーロッパ

ウプサラ平和博物館(スウェーデン)

(10年2月24日)

◆リナ・ソランダー

 2005年12月に開館したスウェーデン初の平和博物館。平和という概念や、どう世界的な平和を築くことができるかの紹介に重点を置いている。

 ウプサラ城にある博物館は、この城で育ち、スウェーデン人として初めて国連事務総長になったダグ・ハマーショルド氏を記念している。国際平和に貢献した彼は、没後にノーベル平和賞を授与された唯一の人。米国のジョン・F・ケネディ元大統領も「今世紀最高の指導者」とたたえた。

 昨年、スウェーデンは200年間続いた平和を祝った。これほど長く平和な時代を経験している国はほとんどない。博物館も、戦争国家からどう平和国家に変わったかを紹介している。

 ほかにもハマーショルド氏の人生、スウェーデンの国連平和維持軍(PKF)への参加や、平和や戦争、民主主義の概念について説明している。さらに(「インド独立の父」の)マハトマ・ガンジー氏の人生についての企画展も開催した。近く、南アフリカの持続的な発展についても展示する予定だ。

 ウプサラや周辺市の生徒たちを博物館に招くほか、学校を訪れて講習もする。若い世代がこれから直面する課題や、紛争を平和的に解決するために必要な手段を教えている。これまでに受講したのは数千人の高校生たち。それが、若者たちの人生を変えたであろうことを願っている。

住所 Uppsalaslott,SlottetingH,75237Uppsala 
電話 +4618500008
ホームページ http://www.fredsmuseum.se
休館日 原則として月、火、木、金曜日
入館料 40クローナ(約500円)、18歳以下20クローナ(約250円)

(2010年2月9日朝刊掲載)

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博物館のあるウプサラ城の外観 


博物館内の様子