(10年12月23日)
◆センター長 トーマス・F・シュナイダー博士
「西部戦線異状なし」で知られるドイツの作家エーリヒ・マリア・レマルク(1898〜1970年)。その作品を科学的に調査する当センターは1996年、生誕地オスナブリュックの市と大学が共同で設立した。
レマルクの作品はドイツ史の批評的検証を主題とし、圧制や恐怖、戦争の時代に人間の尊厳を保つことを創作の中心に据えた。「ナチスと一線を画すドイツ」を代表する人物として広く認識されている。
常設展示「独立、寛容、ユーモア」により、青少年期に帝政や共和制の時代を体験し、後に米国に亡命した彼の生涯と作品を詳細にたどることができる。戦争と文化、20世紀以降のメディアと戦争などについての特別展も開いている。
彼の代表作はほかに「三人の仲間」「凱旋門(がいせんもん)」「リスボンの夜」などがある。60カ国語以上に翻訳され、世界中の発行部数は数千万冊に上る。多くは映画化もされた。
こうした著作物をはじめ、書簡や批評、写真や映画、彼の蔵書の一部などを大規模に収蔵するアーカイブを備え、研究対象として広く一般に公開している。
戦争とメディアに関連する文献の収集、会議の開催、出版なども行っている。さらに戦争に関する映画情報を集めたデータベース(http://www.warーfilm.com)も運営している。
住所 Markt 6, D-49074 Osnabruck
電話 +49-541-969-2430
ホームページ http://www.remarque.de/
休館日 なし
入館料 無料
(2010年12月21日朝刊掲載)
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エーリヒ ・マリア・レマルク(1929年) | エーリヒ ・レマルク平和センター内レマルクに関する常設展示 | エーリヒ ・レマルク平和センター外観。18世紀の建造物でドイツのオスナブリュック市の中心にある |