(10年6月28日)
◆上級広報官エリノア・ファレル
帝国戦争博物館は、英国がかかわった紛争を戦い、生き抜き、亡くなった人々が語った歴史を展示する国立の施設。ロンドンをはじめ、東部のケンブリッジや北部のマンチェスターに5施設がある。
ロンドンでは、近代の紛争が私たちにどう影響してきたかを調査、紹介している。6階建ての建物に戦車や航空機、写真や個人の手紙など幅広く並べている。
このほか、第2次大戦中にチャーチル首相が指揮を執った内閣戦時執務室とチャーチル博物館▽第2次大戦の巡洋艦ベルファスト▽大戦中は飛行場だった博物館ダックスフォード▽建築家ダニエル・リベスキンド氏がデザインした北博物館―がある。
博物館は1917年、第1次大戦と人々の貢献を記録するため設立された。20年、運営理事会が正式に発足。39年には第2次大戦まで記録を広げることを決め、53年には14年夏以後の英国がかかわるすべての軍事行動を収集や展示対象とすることになった。
紛争の原因や過程、結果を伝えるため、1万5千点以上の絵画や彫刻、約3万枚のポスターを所蔵。戦闘機・車両、艦船だけでなく軍人の装備、書籍、映画フィルム、600万枚以上の写真やネガ、ポジもある。
これらにより、個人の戦争体験も含め、近代の戦争のすべての面を記録、展示している。
(2010年6月21日朝刊掲載)
住所 Lambeth Road, London, SE1 6HZ
電話 +44―20―7416―5000
ホームページ http://www.iwm.org.uk/index.php
休館日 12月24〜26日
入館料 無料
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