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'13/11/26

飲酒運転根絶へ遺族の体験談



 飲酒運転で摘発される職員が後を絶たない広島市は25日、飲酒運転根絶に向けた取り組みの一環で、主に管理職を対象にした倫理研修を市本庁舎の講堂で開いた。係長級以上の約380人が参加し、飲酒運転の事故で高校2年の長男を亡くした安佐南区の三浦由美子さん(43)の講演を聴いた。

 三浦さんの長男伊織君=当時16歳=は2011年5月、飲酒運転の車にはねられ、命を落とした。「事故後、家族に感情まひやパニックが現れた」と三浦さん。「年月を重ねるほどに伊織がいない生活に慣れることの罪悪感や、どうしようもない悲しさがこみ上げる」と声を詰まらせた。

 飲酒運転で摘発された市職員は本年度2人。2009年度から5年連続で計11人に上り、市は原則、懲戒免職にしている。

 三浦さんは「免職となったことで孤立し、再びお酒に逃げる恐れもある。周囲の理解と支えが必要」と指摘。市精神保健福祉センター(中区)など専門機関と連携し、全職員へアルコール依存症についての知識を浸透させていくことを提案した。

【写真説明】飲酒運転の根絶を訴える三浦さん(手前)の講演を聴く広島市職員




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