(08年4月11日)
◆総務係主査 麻田三千雄
私たちの街長崎は、古くから海外文化の窓口として発展し、諸外国との交流を通じて豊かな文化をはぐくんできました。しかし1945年8月9日午前11時2分、北部上空から2発目の原子爆弾が広島に次いで投下され、7万4000人が亡くなりました。
長崎市は、49年に旧原爆資料館を開設。96年4月に、被爆50周年記念事業の一環で、建て替えを行いました。被爆の惨状のほか、原爆投下までの経緯、復興の様子、そして核兵器廃絶と平和な世界を求めるまでをわかりやすく展示し、平和の発信拠点となっています。
常設展示室では、長崎の街が一瞬にして破壊されたことを物語る午前11時2分を指して止まった時計や、被爆した浦上天主堂の壁を再現した模型などで、被爆直後の長崎の惨状を再現。また、長崎型原爆の実物大模型や頭蓋(ずがい)骨が付着した鉄かぶとなどの遺品、写真も多数展示しています。
ビデオルームでは、被災記録を編集した映画「ながさき原爆の記録」やアニメーション「8月9日長崎」を常時上映しているほか、クイズで原爆・平和について学べるコーナーなどもあります。
連日、修学旅行生をはじめ国内外からたくさんの来館者が訪れ、昨年度は71万6000人が来館しました。核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向け、いささかなりとも貢献したいと思っています。長崎へお越しの際は、ぜひご来館ください。
住所 長崎市平野町7の8
電話 095-844-1231
ホームページ http://www1.city.nagasaki.nagasaki.jp/peace/
休館日 12月29-31日
入館料 大人200円、小中高生100円(団体割引有り)
(2008年3月17日朝刊掲載)
※写真はクリックすると大きくなります。
常設展示室の様子。手前は長崎型原子爆弾(ファットマン)の実物大模型 | 長崎原爆資料館の外観 | 被爆直後の様子を再現した展示室。奥に見えるのは、浦上天主堂の模型 |
蓋(ずがい)骨が付着した鉄かぶとなど、被爆者の遺品や写真も多数展示 |