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'13/11/29

空き家確保へ調査 笠岡市


 笠岡市は、市内全域を対象にした初めての空き家実態調査に乗り出している。市民の住み替えに加え、市外から相次ぐ転入者に提供できる一戸建て住宅の確保を狙う。また、老朽化し倒壊の恐れのある家屋を把握し、安全対策も検討する考えだ。来年3月まで調査する。

 市定住促進センターは「空き家バンク」と名付けた制度を設け、市内の一戸建て住宅の所有者や不動産業者に登録してもらっている。入居希望者は、センターのホームページ(HP)を閲覧して住宅を探す。気に入った物件があった場合、同センターは所有者や不動産業者を紹介する。

 同センターによると、バンク登録の空き家へ入居する人が増え、特に目立つのが市外からの転入者、という。統計を取り始めた2009年度から今年10月末現在までの転入は28世帯77人。11年度に11世帯26人、12年度10世帯34人と伸びている。隣接する福山市からが最も多いが、東日本大震災が発生した10年度以降、それまでなかった関東、東北地方からもいる。

 こうした入居者の増加のため、空き家バンクの登録数は減少。10月末現在で19件しか残っていない。同センターは、多くの物件を確保し、定住者を増やそうと市内全域の実態調査を始め、所有者に空き家バンクへの登録も呼び掛けている。

 同センターは「転居前の生活と同じく、転入先でも一戸建てを求める希望者は多い。可能な限り応えたい」とする。また、老朽化による倒壊の恐れなどがある空き家も増えているとみて、安全対策を検討するため、老朽家屋の状況も把握する。




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