最終節で逆転優勝だ―。１１月３０日、Ｊ１サンフレッチェ広島が湘南を下したエディオンスタジアム広島（広島市安佐南区）での地元最終戦。今季２番目に多い約２万７千人で埋まったスタンドが、連覇を諦めないイレブンを後押しした。

　勝つしかない一戦。試合前からスタンドは熱気に包まれた。安佐北区の高校２年上久渉（わたる）さん（１７）は「ライバルのマークが厳しい中、ここまでよく頑張ってきた」。応援歌を歌い続け、青山敏弘選手の先制点が入るとこぶしを突き上げた。

　後半も攻め続け、試合終了を告げるホイッスルが響く。スタンドは歓声で沸き、隣同士でハイタッチするファンであふれた。首位横浜Ｍの敗戦が伝えられ、優勝への望みをつなぐと再度、歓声。

　西区の中学３年、小桜未優さん（１５）は「受験を控え今日が最後のスタンド観戦だけど、逆転優勝を信じている」。大阪府高槻市の教員宗正久志さん（３１）は「諦めないことが何より大切。声援で連覇を後押しする」と力を込めた。

【写真説明】逆転優勝を信じて声援を送るサンフレのサポーター（撮影・高橋洋史）