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'13/12/1

復活イグサを今年も田植え



 畳表の原料となるイグサの田植えが30日、福山市熊野町の水田であった。所有者が亡くなって栽培が途絶えていたものの、文化財畳保存会(京都市)のメンバーたちが伝統を守ろうと参加した。

 田植えをしたのは、イグサ田の復活を呼び掛けた福山市芦田町の畳表製造卸業佐野良信さん(57)や保存会のメンバー、研修で訪れた広島県外の畳職人計約20人。約7千株の苗(約15センチ)を約10アールに丁寧に植えた。来年7月の収穫期には高さ1・7メートルほどに育つという。

 イグサ田は文化庁の「ふるさと文化財の森」として、2010年に66歳で亡くなった広川宏志さんが栽培していた。佐野さんたちが昨年12月、約2年ぶりに田植えをし、今回が2年目になる。

 広川さんの妻ヨシエさん(66)は「みんなのおかげで、夫の願いだったイグサ栽培が続く」と喜んだ。佐野さんは「伝統を絶やさぬよう今後も活動したい」と話した。

【写真説明】佐野さん(左)からアドバイスを受けながら苗を植える畳職人




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