(10年12月 7日)
◆マネジャー ロビン・ブラックバーン
当博物館は、第2次世界大戦という暗黒の時代に苦難を経験した全ての人にささげる施設である。
(旧日本軍に占領された)戦時中、この地には大規模な捕虜収容所があった。当館が展示している手紙、写真、絵画や遺品は、収容された人たちの多大な困難、素晴らしい着想や英雄的行為など、心打つ物語を年代順に語っている。
中庭にある教会は、捕虜たちが慰めや癒やしの場とした当時の簡素な教会、礼拝堂を復元した。遺族の人たちや退役軍人たちの巡礼地となっている。
入館者は、捕虜たちによる壁画やキルトの複製を見て、機知や工夫に富んだ彼らの精神を知ることができるだろう。これにより彼らは収容中の士気を維持し、生き延びることができた。
すべての犠牲者を追悼する「私たちは忘れない」、収容者が描いたスケッチやデッサンを紹介する「戦時中の芸術家」などのコーナーも設けている。
館内を巡るオーディオ・ツアーを用意している。シンガポールの歴史や文化をはじめ、興味深い本を取りそろえた売店もある。当館自身も戦争関連書籍の出版を手掛けている。隣接するカフェでは地元や欧米の料理を楽しむこともできる。
当館は関連会社と共同でバスツアーを開発した。当館のほか戦跡や共同墓地などを巡る二つのコースを設けている。
住所 1000 Upper Changi Road North, Singapore 507707
電話 +65 62142451
ホームページ http://www.changimuseum.com/
休館日 なし
入館料 無料
(2010年12月6日朝刊掲載)
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展示されている手紙、写真、画、個人の遺品が、戦争捕虜や市民捕虜収容者についての心打つ話を年代順に物語っている | チャンギ教会。収容者が慰めと癒しの場として建てた簡素な教会の象徴的なレプリカ | 有名なチャンギ壁画のレプリカ |
セクション「私たちは忘れない」 シンガポールとマレーを守るため戦った全ての人を追悼している | チャンギ博物館の外観 | |