(09年3月10日)
◆所長 ヨク・チャン
米国エール大の「カンボジア大虐殺プログラム」の現地事務所として1995年に設立。75-79年にカンボジアで大虐殺を起こしたクメール・ルージュ政権(ポル・ポト派)に関する資料収集と研究を始めた。
1997年に独立研究機関となり、クメール・ルージュ関連資料の世界最大の収集機関となった。「記憶」と「正義」を目指して犠牲者や次世代のために大量虐殺の記憶を保存している。膨大な資料はウェブで公開。虐殺の指導者を告発する上で重要な証拠にもなる。
ワシントン州立大量虐殺博物館など国内外の博物館に展示資料を提供。2003年からは、プノンペン市内のトゥール・スレン虐殺博物館内で、虐殺やクメール・ルージュ政権の最高指導者たちに関する写真展を開催している。
巡回展にも取り組む。昨年は、1978年8月に民主カンプチアに滞在し「生き地獄」の様子を写真に収めたスウェーデンの活動家ガンナー・ベルグストロームの写真展を国内で開いた。被害者の証言や映像、写真を通し、国内外の人々にクメール・ルージュの歴史の紹介と犠牲者を追悼する常設展も始める予定だ。
カンボジアの教育現場では、過去30年この問題はほとんど取り上げてこなかった。われわれは教育省と連携し、今年末から学校教育で活用されるカリキュラムを作成中だ。あの虐殺行為が二度と起こらないようにするため、アジアで中心的な役割を果たしたい。
住所 P.O. Box 1110 66 Shihanouk Blvd., Phnom Penh, Cambodia
電話 +855-(0)23-211-875
ホームページ
http://www.dccam.org
休館日 土曜、日曜、祝日
入館料 無料
(2009年3月2日朝刊掲載)
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ポル・ポト大虐殺の生存者から話を聞くスタッフ(右端) | カンボジアの村人たちと対話するスウェーデンの活動家ガンナー・ベルグストローム | ポル・ポト大虐殺の生存者たちと打合せをするスタッフ(左端) |
カンボジア資料センターのオフィス |