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'13/11/28

路線バスの将来像探る 広島



 広島市は27日、路線バスの将来像を探るため、運行事業者や利用者、交通の専門家でつくる「広島都市圏バス活性化推進会議」を設置し、市役所で初会合を開いた。混雑する市中心部での効率的な運行や住宅団地を含む郊外の生活交通の維持に向け、路線の再編や停留所の集約・再配置などの対策を2015年3月末までにまとめる。

 市が民間のバス事業者を交えて会議の設置するのは初めて。委員17人のうち16人が出席し、座長に広島大大学院の藤原章正教授(交通計画)を選んだ。

 市都市交通部が現状報告した。繁華街の中区八丁堀を通るバスは1日約3700便で、同地区には停留所が15カ所ある。同部の担当者は「都心のバスは過密状態で渋滞を招き、遅れの原因になっている」と指摘した。

 一方、高齢化が進む住宅団地は利用者の減少に伴い、路線バスが撤退。5割近い78団地で路線バスが走っておらず、暮らしに不便を及ぼしているという。

 市都市交通部は課題解決の方向として、利用者目線での路線設定▽停留所の集約・再配置▽運賃制度の改善―を示した。いずれも実現にはバス事業者の協力が不可欠だ。

 市は14年度末までにあと4回会合を開き、バス活性化基本計画をまとめる。

【写真説明】広島市内を走る路線バスの課題を話し合う委員




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