'13/11/27
酒都の歴史、冊子で紹介
酒都と呼ばれる東広島市西条など4地域の歩みをたどりつつ日本酒の歴史を紹介する冊子「ニッポンの酒都物語」を、同市西条中央の不動産管理業木村浩男さん(58)がまとめた。西条について「広島県ぐるみの努力で今の評価を得た」とたたえている。
A4判、60ページ。松木津々二のペンネームで記した。各地の酒蔵などを取材し、自説も交えて編集した。日本酒を「技術革新によって進化し続けてきた酒」とし、奈良で発展した後に大消費地の江戸を取り込んだ兵庫・伊丹がリード、灘が台頭してきたとつづる。
西条が酒都になった背景には、沿岸部など県内他地域の酒蔵の協力や鉄道の敷設を挙げた。安芸津町出身で、広島の水に適した酒造法を考案した三浦仙三郎(1847~1908年)たちの功績や、県醸造試験場の尽力も紹介する。
実家がかつて市内で造り酒屋を営んでいたことから、酒造史などを調べ始めた。2001年、市観光協会理事に就いたのもきっかけになった。
【写真説明】冊子を手に酒都の歩みについて語る木村さん