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'13/11/28

5県で灯油高騰、家計に寒風



 冬の需要期を前に、中国地方で灯油が値上がりしている。1缶(18リットル)当たりの平均価格は1800円を超えており、このままだと12月としては過去最高水準となる。円安で輸入価格が上がっているためで、給油所を訪れた人はため息をつく。

 「去年より100円も200円も高い。厚着で灯油代を節約しないと」。27日、広島県府中町の給油所で3缶分を買った近くの介護福祉士松尾真希さん(30)がつぶやいた。近くの自営業井住達矢さん(44)も「子どもには暖かい部屋で宿題をさせたい。高くてもけちれない」と硬い表情で2缶を満タンにした。

 この店は、セルフサービスで18リットル当たり1800円弱に抑える。それでも店長は「需要期の最初からこんなに高いのは初めて。顧客の灯油離れが心配だ」と懸念する。広島市安佐南区で1800円台後半を掲げる給油所の店長も「卸値の上昇が原因。利益は減っており、厳しい」と言う。

 石油情報センター(東京)によると、中国地方の25日時点の平均価格は1836円。前年同期より200円近く高く、12月で最高だった2007年の1700円台半ばも約100円上回る。原油価格が高止まりしている上、円安で輸入価格が上がったためだ。




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