'13/11/28
井原鉄道8年ぶり黒字見通し
井原線を運営する第三セクター井原鉄道(井原市)が27日に発表した2013年度通期(4月~14年3月)の運行管理収支は、8年ぶりに黒字転換の見通しとなった。実質的な経営状況を示す同収支の黒字化は、景気回復基調の中、今後も買い物目的などで都市部に出かける乗客が増え、運賃収入の増加が見込まれる。
通期見通しでは、運賃収入にグッズなど関連収入を加えた事業収入が3億5100万円と前年度比6・7%増。土日祝日の1日乗り放題切符などで倉敷市や福山市などに向かう乗客が増える見込みである。
一方、沿線自治体が負担する施設管理費を除いた支出は、3億4700万円で前年度比2・6%アップ。運転士の定年退職を見据えた積極的な新規採用で人件費は増えるが、燃料代の価格が安定し、微増にとどまる見通しだ。
このため、事業収入から支出を引いた運行管理収支は400万円の黒字を予想。乗客数の低迷や燃料価格の高騰で2006年度から7年間、赤字が続いており、「悲願」の黒字化となりそうだ。
宮原茂専務は「沿線の人口が減っており、経営を取り巻く環境は厳しい。それでも利用促進活動を進めてきた効果が徐々に出てきた」と話している。