2000.1.26
 


 米軍岩国基地
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米軍岩国基地の全景。手前の海域では滑走路の沖合移設工事が進む
 国際情勢に敏感反応

 正式名称は米海兵隊岩国航空基地。東京ドームの百二十倍、五百七十一万平方メートルの広大な敷地に、長さ二・四キロの滑走路を持つ。メーン部隊の第一二海兵飛行大隊をはじめ六部隊が配属され、戦闘攻撃機FA18ホーネット、AV8BハリアーUなど約五十機が配備されている。軍人、軍属、家族を合わせて約四千八百人がいる。

 終戦直後から米軍が駐留し、冷戦時代から国際情勢に連動して運用されてきた。最近では昨年七月、空母艦載機EA6Bプラウラー四機が三日間、ごう音を響かせて夜間着艦訓練を繰り返した。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のミサイル発射の監視や、警戒のための訓練とみられた。

 前年の一月にも空母艦載機のFAホーネットの夜間着艦訓練が「一週間前に通告する」との取り決めを破って実施された。イラクの国連査察団拒否受けた中東情勢悪化が背景にあった。

 広島、島根県にまたがる訓練空域「エリア567」などで、攻撃機の訓練も日常的に続けており、エリア下の自治体では騒音などが深刻になっている。

 基地のそばでは、二百十五万平方メートルの海域を埋め立てる滑走路の沖合移設工事が進んでいる。千六百億円の総事業費はすべて在日米軍への「思いやり予算」だ。




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