▽院生らの作展示 広島市立大
被爆者や、その家族の顔を描いた「光の肖像」展が三十一日、広島市安佐南区の市立大芸術資料館で始まった。被爆体験を受け継ごうと、芸術学部生らが中心になって企画し、今年で二回目。九日まで。無料。(ラン・ショウウ)
芸術学部油絵専攻の大学院生や卒業生、教員、外部の作家が三十三点を出展。それぞれがモデルになってくれる被爆者を捜し、約二カ月かけて完成させた。
被爆体験やその後の半生なども聞き取って、作品の説明文に記している。次世代への継承をテーマにした被爆二世や三世の肖像画もある。
原爆ドーム(中区)の絵を描き続けている被爆者の原広司さん(74)=安芸区=を描いた大学院芸術学研究科博士課程一年の向川貴晃さん(25)は「しわの一本一本まで描き、被爆者が生き抜いてきた年月の重みや力強さを表現した。体験を聞き、原爆はまだ終わっていないんだと分かりました」と説明していた。
【写真説明】被爆者やその家族の顔を描いた肖像画に見入る来場客
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