廿日市市の民家に滞在しながら、原爆の実態や平和について学ぶ平和ツアーの留学生たちが三十一日、被爆者の山下三郎市長(76)たちから体験談を聞いた。
留学生は韓国や米国、ドイツなど十五カ国二十人。関東以西の大学や大学院で学んでいる。山下市長は十五歳当時、動員学徒として爆心から約三キロの広島市西区の工場で被爆した体験を振り返り「街は焼けただれた人たちがあふれ、この世の地獄だった」と語った。
静岡大に留学中のスウェーデン人、ギュール・トゥナさん(27)は「被爆者の話に衝撃を受けた。人間性を奪う核兵器廃絶を訴えていきたい」と話していた。
留学生は二日まで廿日市市に滞在して交流を深める。(岡田浩一)
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