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テニアンの悲劇を克明に 中区でパネル展開幕 '06/7/26

 ▽原爆搭載機出撃の島

 原爆搭載機が飛び立った北マリアナ諸島・テニアン(米自治領)の歴史を伝える企画展が、二十五日から広島市中区のNHK広島放送局ギャラリーで始まった。昨夏、テニアンでの平和記念式典に招かれた被爆者らが企画。原爆投下の一年前、地上戦によって陥落した島の悲劇をパネルや年表などで紹介した。

 「ひろしまを語り継ぐ教師の会」による「もう一つの平和祈念展」。戦前は日本人の、のどかな暮らしがあったこと、米軍の侵攻で多くの民間人が犠牲になったこと、占領され日本を爆撃する基地になったこと…。約五十点の資料でたどった。

 昨年の八月六日、「教師の会」の松島圭次郎会長(77)と梶矢文昭事務局長(67)がテニアンの平和記念式典に招待された。島も戦争の被害に遭ったと知り、「平和への祈りに包まれた島を広島の多くの人に知ってもらいたい」と口をそろえる。

 この日はテニアンの式典の責任者を務めたジェームス・ミヤハラ・メンディオラさん(30)が、テニアン市長らの平和メッセージを携えて会場を訪れ、「ヒロシマとテニアン。平和をつむぐパートナーとして仲良くしていきたい」と誓っていた。三十日まで。(木ノ元陽子)

【写真説明】テニアンの歴史をたどる写真に見入る手前から松島さん、梶矢さん、ジェームスさん


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