国内の若手ジャーナリストを被爆地に招く「ヒロシマ講座」(広島市主催)に参加している地方紙、ブロック紙の記者八人が六日、講座の集大成として平和記念式典などを取材した。
八人は式典に出席し、被爆者や若者らを精力的に取材、七日の朝刊記事などを執筆した。長崎の原爆報道にあたってきた西日本新聞(福岡市)の坂本信博記者(33)は「式典参加者が予想以上に多く、広島の求心力を感じた。長崎の現状と絡めながら、広島の平和教育の課題や報道の在り方について連載企画で検証したい」と話した。
滞在中、原爆症認定をめぐる広島地裁判決を取材した中日新聞(名古屋市)の山本真嗣記者(32)は「唯一の被爆国として被害の実態を世界へ訴えるべき国が、原爆症の範囲を過小評価することに矛盾を感じる」と国の姿勢に疑問を投げ掛けた。
八人は七月二十八日から講座に参加、七日の閉講後は、それぞれの紙面で記事にする。(山本洋子)
【写真説明】式典参加者(右)を取材するヒロシマ講座に参加した坂本記者(中)たち
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