川崎二郎厚生労働相は六日、広島市内で記者会見し、広島、長崎両市や被爆者団体が求めている海外での被爆者健康手帳の取得申請・交付や、原爆小頭症患者への支援拡充は「正直なところ難しい」との考えを示した。
川崎厚労相は、海外からの手帳申請については「基本となる本人面談がすべての在外公館でできるのか」と技術面を疑問視。在外被爆者が対象の旅費支給制度を活用しての渡日、申請を求めた。
原爆小頭症患者の支援では「各種手当、両市や都道府県が相談事業をする場合の半額補助など、配慮しているつもりだ」と強調した。
長年の懸案の放射線影響研究所(南区)の移転問題では、「広島市の考えとのすりあわせをしながら方向付けする必要があり、前向きに努力したい」としたが、具体的な内容には言及しなかった。(林仁志)
【写真説明】海外での被爆者健康手帳の取得申請について、記者会見で「困難」との考えを示す川崎厚労相
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