原爆をテーマにした漫画をもとに、来年夏に公開される映画「夕凪(なぎ)の街 桜の国」の撮影を前に、広島市の市民団体「ポップラ・ペアレンツ・クラブ」(隆杉純子代表)のメンバーが五日、ロケ地の草刈りをした。
「ポップラ」の愛称で親しまれるポプラの木から空鞘橋まで約百メートルの本川河岸緑地で、通称「基町PO’PLa通り」(中区)の一部。参加者約二十人は強い日差しのもと汗だくになりながら、ひざまで伸びた雑草を草刈り機や竹ぼうきで払い、トラックに積んだ。
原作「夕凪の街…」は広島で被爆した女性と、被爆二世である姉弟の物語。草刈りは、原作者で西区出身の漫画家、こうの史代さんの平和への願いに共感して企画した。隆杉代表(46)は「原爆や戦争の悲しさを伝えるためにも映画化を応援したい」と話していた。
下関市出身の佐々部清監督がメガホンを取り、十日から広島市内でロケが始まる。(境信重)
【写真説明】映画「夕凪の街 桜の国」のロケ地の草刈りに汗を流すポップラ・ペアレンツ・クラブのメンバー
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