▽広島で「サミット」 分布マップ作りを議論
被爆アオギリを世界へ―。日本各地や世界十数カ国で育つ被爆アオギリ二世の情報交換や普及を目的とした「第一回アオギリサミット」が六日、広島市中区の平和記念公園などである。植樹を進める市民でつくる実行委員会が主催。活動の結び付きを強めるため「種子を広める会」を設立し、二世の分布マップ作りも進めるという。
二世が育つ広島、鳥取、大阪、東京などの国内各地や、中国・北京から約五十人が集う。午前十一時から、公園の被爆アオギリ前で、オリジナル曲「被爆アオギリ百万本」を合唱。「非核・平和の象徴としてさらに広める」との宣言文を採択する。市民に二世の種子を配り北京からの参加者が被爆アオギリをテーマに作った詩も披露する。
午後一時からは、中区紙屋町のウエストプラザで会議を開く。各地の二世の写真を展示し、それぞれの取り組みを紹介。「広める会」を設立した後、マップ作りの進め方などを話し合う。
実行委代表で被爆者の沼田鈴子さん(83)は「平和を求めるアオギリの心を皆で確認し、実現するための集い。時代や国境を超えて活動の輪を広げられるよう、毎年続けていきたい」と話している。(小川満久)
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