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平和懸け橋、天まで届け 広島美術家ら袋でアート '06/7/30


 平和の願い、天に届け―。広島市中区の原爆ドーム前の元安川に二十九日、白っぽい袋のアーチが架かった。美術家たちが企画した「ホワイトプロジェクト」。水を飲めずに亡くなった被爆者たちに川の水が届くようにと願いを託した。

 呉市の美術家、新田和成さん(51)が中心になって準備。袋にヘリウムガスを注入し釣り糸でつなぐと、ふわりと舞い上がった。南区のみみょう幼稚園の園児も見学。強い日差しに汗だくになりながら、「原爆は熱かっただろうな」と犠牲者を思いながら、袋を見上げていた。

 不戦の誓いを込めた「ホワイトプロジェクト」は今年で五回目。新田さんは「平和を考え、語り合うきっかけになれば」と願っていた。(木ノ元陽子)

【写真説明】原爆ドーム前の元安川。青空を映す袋のアーチが風にたなびいた(撮影・福井宏史)


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