中国新聞
在外被爆者 願いは生みを超えて
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2002/08/08
 
アンケート カナダ

山城猛夫さん(59)=バンクーバー (写真右)

情報提供を政府に期待

 七三年、カナダ在住の日系人の福祉や交流などのため、民間非営利団体のコミュニティーセンターを設立。事務局長として運営に携わっている。

 二歳のとき、母親に背負われ、疎開先の小河原町(安佐北区)から父を捜して入市被爆した。七二年、高度成長期の日本に「息苦しさを感じて」片道切符でカナダへ。被爆者としての意識は、特になかった。

 「不死身」と思っていたのに、昨年夏、体調を崩して生まれて初めて血液検査を受け、血液中のヘモグロビンの値が異常に低いことが分かった。現地の医師に「サバイバー(被爆者)」と告げ、今年四月、健康診断のため里帰りした。

 被爆者支援グループの会合に参加し、初めて日本の被爆者が健康管理手当など諸手当をもらっていることを知った。「ぼくのように好きで海外に出たものは仕方ないが、日本にいないから手当を払わないというのはひどい。韓国の被爆者には当然支払うべきと思う」

 現在、カナダの被爆者に足りないものは、情報、という。「日本国内での被爆者支援事業などに関する情報提供について、政府レベルの直接的な努力を希望します。全体的で生の日本の情報が欲しいと思います」





                      
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