第5回世界平和連帯都市市長会議 | |
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―普及へ資料整理急ぐ― 第五回世界平和連帯都市市長会議は六日、被爆者の証言を聞く会 や、二つの分科会を広島市中区の広島国際会議場で相次いで開き、 広島市での三日間の議論を終えた。 被爆体験の普及がテーマの分科会では、体験を「人類共通の財 産」として広めていく考えで一致。海外から、原爆被害の実情を示 す出版物やビデオなどが入手しにくい現状が指摘され、資料のリス トアップやデータベース化を急ぐことになった。 紛争の平和的解決について論じた分科会では、「国家に比べ人間 的な都市の力を生かした解決策が有効」との報告や連携して暴力を 防ぐ重要性を訴える意見が目立った。 分科会に先立って、原爆資料館館長の高橋昭博さん(70)が被爆 体験を証言。「核兵器は絶対悪だ」と強調した。 夕方には、海外五都市の市長らが、それぞれの平和メッセージを 読み上げた。アギアナーギリ市(ギリシャ)のニコス・タバキディ ス市長は「平和とは、貧困や不平等、人種差別と常に戦い続けるこ とだ」と都市連携の必要性を力強く訴えた。 終了後に会見した秋葉忠利広島市長は「日常的に行動する組織を 目指す方向性が明確に、力強く打ち出せた」と述べた。 八、九の両日は、長崎市に会場を移し、核兵器廃絶のため自治体 や市民が果たす役割や、地球環境問題などを討議する。
(01/08/07) |