軍備全般削減策を討議 国連京都会議3日目
'99/7/30
国連軍縮京都会議は三日目の二十九日、「核兵器とミサイル」 「通常兵器軍縮の再検討」の二つの全体会議を開き、軍備全般にわ たる削減方策をめぐって討議を続けた。
イランのシラス・ナセリ外相顧問は、ミサイルが発展途上国も含 め拡散し、地域の緊張要因となっている状況を詳細に分析。「現行 のミサイル関連技術輸出規制(MTCR)だけでは拡散防止には不 十分。何らかの政治的な取り決めを結ぶことや、地域的なアプロー チなど多方面からの取り組みが必要だ」と提案した。
また、通常兵器の近代化が遅れ、核兵器への依存度を再び高めて いるとされるロシアのプラト・アブダライエフ外務省安全軍縮局参 事官は「通常兵器の開発、購入は財政負担を強いるう え、地域の緊張を招く。(武器ごとの保有数の上限を定めた)欧州 通常戦力(CFE)条約が他地域にとっても有効だ」と主張した。
京都会議はこの日で実質的な討議を終え、三十日の閉会式で四日 間の会期を締めくくる。