核実験中止を緊急決議/全国市長会議
'98/6/4
全国市長会(会長・栗原勝浜松市長)は三日、都内のホテルで開いた総会で、インド、パキスタンの核実験を受け、核実験中止と核兵器廃絶を求める緊急決議をした。核実験をめぐる決議は同市長会では初めて。
決議文は、両国の核実験を「核兵器廃絶への日本国民の強い思いを踏みにじり、人類の生存を脅かすもので許すことができない」と非難。実験への厳重な抗議を表明し「今後いかなる国も核実験を行わず、一日も早く全世界から核兵器が廃絶されるよう強く求める」としている。
前日の役員会で「核実験への抗議を、被爆国の都市として表明すべきではないか」との意見があり、緊急決議することが決まった。役員の一人である呉市の小笠原臣也市長は「全国の市長が今回の事態に危機感を持っている証拠だろう。基地を抱える自治体としては国に非核三原則を順守して欲しいし、核保有国はエゴを主張するのではなく核不拡散体制の再構築に真剣に取り組んでもらいたい」と 話している。
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