▽援助基金設立提言も
日本原水協系の原水爆禁止二〇〇六年世界大会は二日目の三日、広島市中区の広島厚生年金会館で国際会議を続けた。初日に続き、約二百八十人が参加。原爆や核実験場での被害の実態を世界各地の六人が報告、被害防止や救済策について議論を交わした。
カザフスタンの市民団体「ネバダ・セメイ」事務局長のゼニスグル・コナロワ氏は、閉鎖された、旧ソ連最大のセミパラチンスク核実験場について「汚染された地域の復旧にかかる費用の工面が課題」と指摘し、大量破壊兵器の被害を受けた地域を援助する国際基金の設立を提言した。
核実験場の元労働者らでつくるフランス領ポリネシアの団体代表や、マーシャル諸島の議員、ブラジルや韓国の在外被爆者団体からも、補償の充実や核兵器廃絶を訴える声が相次いだ。(金刺大五)
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