三次市三良坂町の三良坂平和美術館で「明日への輝き・21回平和展」が開かれている。原爆の悲惨や反戦を訴える絵画だけでなく、愛や日々の暮らしをテーマにした計四十三点を展示している。八月二十日まで。
吉野誠さんの「NO!DU…慟哭(どうこく)のイラク」は、劣化ウラン弾を告発。古森旭さんは「踏み荒された地」と題した油彩に「早く明るい絵が描けるようになりたいものです」とメッセージを付けている。
「戦争中は美術展を開くことすら大変だったと聞いています。安らぎと平和な日常の大切さを感じ取ってほしい」と宮本英臣館長。木下和さんの「遺(のこ)されしものへ―嘉峪関出月」は中国の遺跡から昇る月を描き、来場者は「心が安らぐ」と見入っていた。
二十九日午前九時から、石に動物の顔などを描く「ストーンアート教室」を三良坂コミュニティセンターで開く。同美術館Tel0824(44)3214。(藤元康之)
【写真説明】平和な日常を描いた絵も並ぶ「明日への輝き・21回平和展」
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