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ドームのある風景 (2006.7.24〜7.29)

 1:あの日 | 2:復興とともに | 3:ラジオ体操 | 4:河岸ステージ | 5:被爆電車 | 6:都心の森

原爆ドームの周囲にそびえ立つクスノキ。夕やみにシルエットが浮かび上がった(撮影・高橋洋史)

多様な供木 街に潤い

 原爆ドームを囲むようにそびえ立つ広島市木のクスノキ。朝日や夕日に照らされて浮かび上がるシルエットは壮大だ。一帯を歩くと、平和記念公園や平和大通りは緑に覆われて森のよう。行き交う人々に覆いかぶさる。

 「都心にあって、これだけ多くの樹種が見られるのは珍しい。まさに街の植物園ですよ」。平和大通り樹の会の知識真作代表(55)=広島市中区=は目を細めた。

 公園と大通りにある樹木は百七十三種、約四千二百本。市中心部は原爆に焼き尽くされ、大半は国内外から贈られた供木だ。クスノキやケヤキ、ソメイヨシノなどのほか、本来、広島にはない熱帯の樹木もある。

 「七十五年間は草木も生えない」と言われたヒロシマ。焼土にいち早く咲いたとされる市花のキョウチクトウは被爆者を勇気づけた。爆心地から二キロ以内の公共空間には三十三種、約百六十本の被爆樹が今も息づく。(桜井邦彦)=おわり

ドームのある風景

2006ヒロシマ


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