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ドームのある風景 (2006.7.24〜7.29)

 1:あの日 | 2:復興とともに | 3:ラジオ体操 |  4:河岸ステージ | 5:被爆電車 | 6:都心の森

水面に揺れる原爆ドームを前に、ギターを抱える若者たち。彼らにとってドームは日常の中にある(撮影・高橋洋史)

夕暮れに奏でる鎮魂歌

原爆ドーム前を流れる元安川。ライトに照らされたドームの対岸には、夕暮れどきになるとギターを持った若者たちが集まってくる。平和を祈る鎮魂の場は、彼らにとっては自由な表現の場、憩いの場でもある。

 「本当にいろんな人が来るんです」と、介護士須安真一さん(20)=江田島市大柿町。元安橋の下には中学生から社会人までさまざまな歌い手が集う。須安さんも週一度の休日を利用して通う。

 「純粋に歌が好きだから。みんなそうじゃあないかな」。須安さんたちにとって河岸はステージ。普段は特別な思いはないという。ただ八月六日が近づくと平和のメッセージを掲げやってくるミュージシャンが増える。その姿が平和への思いを呼び起こす。

 日常にとけ込んでいたドームが、戦争の悲惨さを伝える象徴として迫り、自由に歌える平和のありがたさを実感する。だからこそ思う。「歌うことで人を元気づけたい」(山本堅太郎)

ドームのある風景

2006ヒロシマ


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