中国新聞
在外被爆者 願いは生みを超えて
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2002/08/08
 
願いは海を超えて 在外被爆者 アンケート
 届かぬ痛み切々 
  
 在外被爆者の願いとは―。中国新聞社が試みたアンケートで、世界七カ国に暮らす被爆者三百十二人は積年の思いをつづった。国の奨励で移民したブラジルの被爆者は「私たちも同じ日本人。見捨てないで」としたため、戦前は日本人として働いた韓国の被爆者は「どうして差別するのか」と訴えた。A4判の三枚の用紙に欄外までぎっしりと書き込んだ人も多かった。寄せられたメッセージを紹介する。(コメントは敬称略)

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在外被爆者の思いが詰まったアンケートの回答用紙
健康や生活不安根強く

  日本国内と同様、在外被爆者も高齢化が進む。健康状態についての設問には、「悪い」が七十八人(25.0%)、「やや悪い」が百六人(34.0%)を占めた。合わせて六割近くが自身の健康に不安を抱えている。

 医療機関への受診状況も、「通院している」が百八十二人(58.3%)と過半数を超えた。健康不安の自覚と完全に重複するわけではないが、ほぼ同数となった。

 また、北米や南米には二年に一度、日本から医師団が健康診断に訪れる。この健診だけ受けているのが二十一人(6.7%)いる。一方、「特にかかっていない」と答えたのは十四人(4.5%)だった。

 渡日治療で必要となる被爆者健康手帳については、二百三十一人(74.0%)が取得している。半面、持っていない被爆者も六十三人(二〇・二%)と二割を超えた。来日の機会がなかっただけでなく、被爆から半世紀以上すぎ、原則二人の証人など取得に必要な被爆状況の証明が困難な事情もあるとみられる。






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