東京で原爆犠牲者慰霊祭と追悼のつどい

'00/7/31

 父母から聞いた「思い」伝えたい

 東京都原爆被害者団体協議会(東友会・田川時彦会長代行)の原 爆犠牲者慰霊祭と追悼のつどいが三十日、東京都品川区の東海寺で 営まれた。参列した約三百人の被爆者や遺族たちは、今世紀最後の 慰霊祭に、あらためて核兵器の廃絶を誓い合った。

 法要と焼香などで亡き被爆者を慰霊。続いて広島、長崎両市や東 京都、各種団体の代表などが参加して、追悼のつどいが開かれた。 田川会長代行が「三月に伊東壮会長を亡くすなど、この一年間に百 六十八人もの仲間が命を失った。核兵器のない二十一世紀を実現す るため、私たちがもっと声をあげよう」とあいさつ。「これまで被 爆者だけに限っていた東友会組織を、遺族なども含めた幅広い活動 の場にしたい」と述べた。

 この後、「二十一世紀につなぐ若手被爆者たちの誓い」と題して 意見発表があり、被爆者八人が「被爆当時は小さかったので、ほと んど記憶はないけど、私たちが先頭に立って、父母から聞いた被爆 者の思いを伝えたい」となど訴えた。

 慰霊祭と追悼のつどいは、今年で三十六回目。東京都内の被爆者 は三月末現在、九千三百九十九人。

【写真説明】約300人の被爆者らが参加した原爆犠牲者慰霊・追悼のつどい(東京都品川区の東海寺)


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