原爆資料館で「わたしの平和宣言展」
'00/8/1
市民が寄せた平和への願いや決意を展示する「わたしの平和宣言 ―21世紀へのメッセージ展」が一日、広島市中区の原爆資料館東館 で始まった。戦争体験者や被爆者は「惨劇を二度と起こすな」、小 学生は「友達と仲良くします」などとそれぞれの思いを記してい る。展示は三十一日まで。
「わたしの平和宣言」は広島市の二〇〇〇〜二〇〇一年記念事業 の一つ。初めて、インターネットなどで国内外から公募した。五、 六月の二カ月に外国人も含め三百十四人から、散文や詩、絵画、写 真など計四百七十九作品が寄せられた。
建物疎開作業中に爆心地から一・八キロで被爆した安芸区の男性 (67)は「思いやりの心が広がれば地球は存続する」と呼び掛ける。 中区の男性(66)は短歌で「原爆に 目を奪われし 不自由の 身な れば願う 世界の平和」と詠んだ。
外国人では、原爆資料館を訪れたインドの男性(38)が「どのよう な戦争も、人類が抱える問題を解決できない」と強調。パキスタン の男性(51)は「世界中の人々が、平和を愛する広島のために手を取 り合って」とつづった。
午前九時の開場と同時に市民が訪れ、ついたてに張られた「宣 言」にじっくりと見入っていた。
市が依頼した特別名誉市民や各国首脳らのメッセージも展示され ている。
【写真説明】文章や美術作品など多彩な「わたしの平和宣言」を見る人たち(1日午前9時50分、広島市中区の原爆資料館東館)