中国新聞地域ニュース
核拡散防止など討議 大阪で国連軍縮会議 '03/8/19

 「軍縮とその将来」を全体テーマに、国連軍縮大阪会議が十九日、大阪市天王寺区の大阪国際交流センターで開幕する。国連軍縮局と国連アジア太平洋平和軍縮センターが主催し、国内で十五回目。二十二日までの四日間、十八カ国の政府関係者や研究者たち五十五人が、核兵器の拡散防止策などを討議する。

 イラク戦争や北朝鮮の核開発問題など、軍拡や核拡散の懸念が高まる世界情勢を受けて国連は、全体会議の個別テーマに「現在の安全保障」「大量破壊兵器の拡散」を掲げた。二〇〇〇年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議が合意した「核兵器廃絶への明確な約束」のその後の状況、軍縮に向けた核保有国や国連の役割、テロリズムへの対応やジュネーブ軍縮会議の活性化策が焦点となる。

 二十一日には、国連が提唱する「軍縮教育」の実践方策について教育関係者も加わってセミナーを開催。最終日の二十二日、論議を総括して閉会する。

 開幕に先立ち十八日、関連行事として大学生たちを対象にしたシンポジウムが同交流センターであった。関西地区の学生たち約四十人が、会議に出席する専門家四人と軍縮への道筋などについて意見交換した。

 国内での国連軍縮会議は一九八九年から始まり、広島市では九二、九四、九六年の計三回開かれている。



index | next