■北極星 戦争観を見直す指針に 2003.8.2
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被爆で焼けた三輪車を見つめる外国人旅行者(原爆資料館)

 8・6を控え、広島市平和記念公園に立ち寄る外国人旅行者が、日に日に増えている。

 「EU(欧州連合)の一員として、フランスと英国の核兵器所有は許せないという気持ちが増した」=デンマーク、会社員ピア・ミラ・イエンソンさん(50)。

 「アジア侵略の歴史やイラク戦争なども、原爆資料館で一緒に伝えたら?」=韓国、公務員金仁恵さん(28)。

 「広島市民が平和大使になって、世界中で被爆体験を語りかけてほしい」=オーストラリア、会社員マシュー・ノーランさん(24)。

 「核兵器反対の気持ちが強くなった。でも、今度のイラク戦争が間違いだったのかどうか、まだ分からない」=米国、学生ミッシェル・ジャミリスコさん(18)

 人々の戦争観、平和観は移ろいやすい。ヒロシマは、そのずれを指し示す、原点の役割が求められている。ちょうど、北極星のように。

=おわり


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