中国新聞地域ニュース
在韓被爆者3人が手帳申請へ 広島市 '02/8/24

 広島市は二十三日、国が本年度から始めた在外被爆者支援事業に より、韓国在住の三人が二十六日に被爆者健康手帳を申請すると発 表した。三人には渡航・滞在費が支給される。国の支援事業の実施 主体である広島、長崎両県市のうち広島市では適用第一号となる。 長崎市はすでに今月七日、カナダ在住の被爆者に手帳を交付してい る。

 広島市原爆被害対策部によると、来日するのは韓国在住の五十七 歳と五十八歳の男性二人と、七十二歳の女性一人。市はすでに三人 の書類審査を済ませており、二十六日以降に本人の面談や証人から の聞き取りを通じて被爆状況を確認したうえで、三十日にも手帳を 交付する予定である。

 国の支援事業は今年七月にスタート。被爆者の「渡日」を前提と した内容で、手帳申請の場合は国が来日や滞在費を助成する。しか し、韓国原爆被害者協会は現地での治療などのための基金への拠出 を求め、支援事業への賛否は留保している。今回来日する三人はそ れぞれ、同協会を経由せず、日本の知人らの仲介で手帳交付を申請 した。

 広島市は現在、この三人も含め韓国二十三人、米国六人から手帳 交付の仮申請を受け、書類審査中である。


TOP PAGE | 原爆・平和 Site map | 在外被爆者トップページ | back | next