中国新聞地域ニュース
小型武器回収を強調 国連軍縮京都会議 '02/8/9

 京都市で開かれている国連軍縮京都会議(国連軍縮局、国連アジ ア太平洋平和軍縮センター主催)は二日目の八日、テロ活動防止に 向けた武器の規制や、国連など国際機関の果たす役割について八人 が報告。けん銃など小型武器回収の必要性などが強調された。

 外務省の堂ノ脇光朗参与は世界に小型武器がはんらんする現状を 挙げ、「テロ行為で最も使われているのは小型武器であり、地域紛 争を長引かせる原因にもなっている」と警告。テロ集団が活動する 地域での小型武器回収や非合法な取り引きの規制強化を訴えた。京 都大の浅田正彦教授(国際法)も「テロ集団に武器を供給した国や 個人の責任を厳しく追及すべきだ」と述べた。

 テロに対する国際機関の役割について国際原子力機関(IAE A)のタリク・ラウフ検証安全保障政策部長は「核物質の流出はこ れまでに現実に起きている。査察を一層強化するとともに、核物質 を扱う各国が一層責任をもって管理する必要がある」と力説した。

 英国の非政府組織であるインターナショナル・アラートのケビン ・クレメンツ事務局長は、アフガニスタンへの攻撃を続ける米国の 一国主義的な政策が「国連などを中心につくり上げてきた国際社会 のメカニズムをゆるがしている」と批判。反テロ活動には「国際機 関など多国間の協力によるバランスの取れたリーダーシップが必要 だ」と指摘した。



index | next