広島市で四日開幕した世界平和連帯都市市長会議の海外参加者た
ちは、地元の非政府組織(NGO)が今回初めて設けた活動紹介ブ
ースで、早速メンバーと意見交換。世界平和を願って行動を続ける
市民の熱気に触れた。開会式後には、原爆資料館を訪れる市長も。
黒焦げの弁当箱や溶けたガラス瓶など、核兵器の惨禍を証言する資
料に目を凝らし、「ノーモアヒロシマ」を胸に刻んだ。
会場の広島国際会議場(中区)には、市内で国際協力などを通じ
て平和貢献をしている八団体がブースを設置している。交流している各国の
衣料を販売したり、リーフレット配布やパネル展示などで活動を紹
介。メンバーらは、世界の市長らに平和への願いを発信した。会期
中の六日まで設置される。
旧ソ連の核実験場となったセミパラチンスクの惨状を伝える「ヒ
ロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト」の佐々木桂一副代表は
「世界各国の行政担当者らと接することができ意義深い。積極的に
働きかけなくては」と意気込む。
核兵器廃絶を求め、原爆に関する絵本を世界に送り続ける「ひろ
しまと世界を結ぶこども文庫」の柴田幸子代表世話人は「気軽に平
和についての意見交換ができた」と歓迎する。
ニュージーランド・ネイピア市のハリー・ローソン市議は「市民
が平和についてどう言う考えを持っているのか一番知りたい。普段
あまり聞く機会がないので、グッドアイデア」と喜んでいた。
【写真説明】NGOブースで広島市民と日ごろの活動について情報交換する参加者
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