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8・6訪問 潘国連事務総長インタビュー

ジュニアライターは6日、平和記念式典に参列するため広島を訪れた国連の潘基文(バンキムン)事務総長(66)にインタビューしました。平和や核兵器廃絶についての質問に、潘事務総長は丁寧に答えてくれました。一問一答は次の通りです。

「平和」について「核兵器のない世界実現」と記した潘事務総長(撮影 高2・岩田皆子)

核廃絶のともしび つなげてほしい。
  国外にまなざしを 世界市民になろう。


―核兵器廃絶への強い思いはどこから来るのですか。

私が生まれ育った韓国は、北朝鮮の核の陰にいます。韓国は1950年、北朝鮮に攻撃されました。私は核兵器の脅威を知っているのです。

国連は、皆さんのような若い人たちの将来のために活動しています。今日のリーダーである私の責任は、世界を平和にし、繁栄をもたらすことです。みなさんが核兵器の恐れなく暮らせるようにしたい。

あなた方は将来のリーダーです。今私がやろうとしている核兵器廃絶の努力のともしびを、あなたたちが受け取って次につなげてほしいのです。


―今の世界の平和度は何%だと思いますか。

平和を数で表すのは難しく、正確な答えは出せませんが、私たちは100%を目標として活動しています。残念ながら世界には今も紛争や戦争状態の地域が多く、2万3000もの核兵器もあります。私たちは核廃絶に向けてさらに努力し、すべての人が平和で安全に暮らせるようになるべきだと考えています。懸命に努力すれば、100%という数字は実現できると思います。

潘基文国連事務総長インタビュー
潘事務総長(左から2人目)に平和と核兵器廃絶への思いを取材するジュニアライター(撮影 高2・岩田皆子)

―国連にはたくさんの国が加盟していますが、争いを起こさず仲良くしていくのにどういうことを心掛けていますか。

国連には、文化や宗教、思想、背景がさまざまな192の国が加盟しています。しかし、人権を守り、平和を求める、という点では私たちは一つです。そしてお互いの繁栄と発展を目指しています。

国の間では当然、意見の違いが出てきます。私たちは対話を続け、お互いを尊重し、説得し合うことで調和し、意見の一致を図っているのです。

日本は国連で大きな役割を果たしています。日本は国連分担金の拠出額が世界2位ですし、多くの若者が平和維持活動(PKO)に参加しています。

日本の若い世代の人たちにお願いがあります。日本の外にもまなざしを向けてください。世界には、あなたたちの助けを求めている人が大勢います。日本を超えて、「世界市民」になってください。


―潘事務総長にとっての「平和」とはどんなものですか。紙に表現してください。

(水色のペンを取りながら)この色は国際連合の色なので、平和を表します。(自分のネクタイを指して)ですから、私は今日この色のネクタイを選びました。このネクタイには、平和の象徴であるハトも描かれています。

(高3・見越正礼、高2・岩田皆子、高2・古川聖良、中2・大林将也)


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