広島修道大の裕美さんから長い手紙をもらいました。個人が、世界平和に向けて何ができるかを悩んでいます。一人の人間が変化を生むことができるでしょうか。
この疑問はおそらく、みんなが持つものでしょう。私は哲学者ではないけれど、行動について強い信念を持っています。古いお話を使って、その信念をうまく説明することができます。それは―。
昔、森がありました。あるときその森が火に包まれ、すべての動物は逃げ出しました。しかし一羽の小さな鳥はとどまり、一生懸命にくちばしに水を含んで火の中に一滴ずつ落としていきました。それを見たほかの動物は言いました。「何をやってるんだ」と。小さな鳥は答えました。「私にできることをやっているの」。これが私の信念でありアドバイスです。
自分にできることをやりましょう。
米国イリノイ州出身。ニューヨークの大学と、サンフランシスコの大学院で演劇を勉強。大学院生のときに「ピースコール」というボランティアとして、ヨーロッパのチェコで英語の先生をした。広島市安佐北区在住。
原子爆弾の放射線は、生き残った人々を何十年も苦しめました。爆発時に妊娠(にんしん)していた女性の子どもの中には生まれたときに障害がある人もいました。白血病を発症した人の数は急激に上昇しました。またほかの種類のがんも増えました。今日でさえ、この原爆から来る放射線により、生存者は健康上の問題に苦しんでいるのです。
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佐々木禎子さんはこの放射線の被害者の一人です。爆発の時、禎子さんは2歳で、爆発によるけがはまったくありませんでした。けれども、彼女は小学6年生のとき、白血病になりました。病院で、日本で千羽折ると願いが叶(かな)うと信じられていた折り鶴をつくりはじめました。彼女は生きたかったのですが、12歳で亡くなりました。平和記念公園にある原爆の子の像は彼女のこの物語から作られたのです。
※締め切りは6月15日(必着)です。
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