首相が予定変え韓国人慰霊碑に献花
'99/8/6
平和記念式典に参列後、被爆者団体代表から要望を聞いた小渕恵 三首相は六日昼、予定を急きょ変更して、平和記念公園内に移設さ れたばかりの韓国人原爆犠牲者慰霊碑を訪れ、献花した。
小渕首相は帰京直前の正午すぎに車で平和記念公園に到着。秋葉 忠利市長らとともに慰霊碑まで歩き、碑文を見上げた後、深々と一 礼。碑前に白ユリの花束を供えた。
碑への献花は、同日午前にあった被爆者代表から要望を聞く会の席 上、在日本大韓民国民団広島県地方本部の鄭達男国際部長が「碑の 移設がなった。首相もいつの日か立ち寄って見学してくれれば慰霊 になる」と要望したことから実現した。
突然の小渕首相の登場に公園にいた人たちは驚いた様子。首相が 車に乗り込む直前に、孫二人と一緒に握手をした広島市佐伯区藤の 木一丁目の被爆者の堀田フジエさん(75)は「移設のことはテレビで 知っていた。韓国の亡くなった人たちも総理に訪れてもらってよか ったと思います」と話していた。
【写真説明】予定を変更し、移設されたばかりの韓国人原爆犠牲者慰霊碑に献花した小渕首相(6日午後0時5分、平和記念公園)