原水爆禁止世界大会/原水禁系、原水協系
'99/8/5
原水禁系の原水爆禁止世界大会広島大会が四日、開幕した。六日 まで、広島市を会場に「核も戦争もない二十一世紀」を目指し討議 する。
中区の広島グリーンアリーナであった開会総会には、約四千五百 人が参加。岩松繁俊大会実行委員長があいさつした後、「核軍縮、 廃絶に向け具体的な行動を」との大会基調が読み上げられた。
続いて、十一都道府県の小中学生が、次々と平和アピールを発 表。米国の反核平和団体「ピースアクション」のメンバー、エリカ ・ハロルドさん(31)ら八カ国十三人の海外代表も紹介された。
また、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)で開かれる原爆写真展 (十三〜十八日)の訪朝団が、在朝被爆者支援のカンパを呼び掛け た。
広島市で開かれている原水協系の原水爆禁止世界大会国際会議は 二日目の四日、海外の核実験ヒバクシャが分科会などで被害の実態 を報告した。
米国の水爆実験で、死の灰を浴びたマーシャル諸島のネルソン・ アンジャインさんは「核兵器が廃絶されないと、私たちの苦しみは 終わらない」と、核のない二十一世紀の実現と支援を訴えた。
旧ソ連最大の核実験場があったセミパラチンスク(カザフスタ ン)の被害については、隣接するロシアのイゴール・コリヤドさん が「百五十キロ以上離れたロシアのアルタイ地方にも放射能の影響 があり、環境や住民の健康に被害が出ている」と指摘した。
国際会議は五日に閉会。六日に広島大会を開く。