原爆資料館東館で「わたしの平和宣言展」
「わたしの平和宣言―21世紀を担う世代からのメッセージ展」が
一日、広島市中区の原爆資料館東館で始まった
全国からの資料館来館者や、学校などから寄せられた散文や詩、
絵画など千八百十点のうち六百九十点と、小学生による子どもピー
スサミットの入選作品二十点などがパネル展示された。核兵器廃絶
を訴える作文や詩、地球を囲んで手を取り合う人々や折り鶴を描い
た水彩画など、「平和のメッセージ」を思い思いに表現している。
会場には、応募した市民の姿も。核実験のきのこ雲や平和をイメ
ージする動植物を色鉛筆で描いた、南区の主婦桂智子さん(26)は
「被爆の惨状を知る祖母に、きのこ雲の色が違うと言われ、描き直
した。経験した人の苦しみを世界に伝えたい」。
児童六十五人が絵
を描いた、東区の戸坂城山小の高森弘之教諭(44)は「表現を通じ、
命の大切さを感覚的に味わってほしい」と願っていた。
展示は三十一日まで。
【写真説明】全国から寄せられ、展示された「わたしの平和宣言」
広島市内の商店街に「平和のでっかい絵」
広島市中区の本通り、金座街の両商店街に、小学生たちの描いた
「平和のでっかい絵」が展示されている。アーケードの下に約二十
メートル間隔で、縦四・五メートル、横五メートルの布製の絵十二
枚がつり下げられ、子どもたちの平和を願う気持ちをアピールして
いる。三十一日まで。
つり下げられた展示作品は、大きな布製キャンバスの表と裏に二
十枚ずつ、小学生たちが協力し合って未来の町を描いた九十センチ
四方の絵計四百八十枚が張り付けてある。
にじのかかった原爆ドームや、手をつないだ子どもに囲まれた地
球など、みずみずしい発想の作品ばかり。余白には「笑顔いっぱい
の地球、平和な未来へはばたけ」などのメッセージも書かれてい
る。
広島青年会議所が主催し、今年で三回目。市内の小学校十六校と
養護学校一校の児童たち約千六百人が参加した。
東区牛田中の主婦水口香織さん(26)は「カラフルでとてもきれ
い。未来が、この絵みたいに希望に満ちたものになればいいです
ね」と眺めていた。
【写真説明】広島市中心部のアーケードにつり下げられた「平和のでっかい絵」
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