広島の図書館で被爆体験テーマに企画展

'00/7/27

 ■アートが語った ヒロシマの悲劇…画集・楽譜など100点

 被爆体験をテーマにした美術や音楽、映画関連の書物を紹介する 夏の企画展「ヒロシマと芸術」が二十六日、広島市中区基町の市立 中央図書館展示ホールで始まった。芸術と原爆のかかわりをテーマ にした企画展は同館では初めて。八月二十日まで。

 「ヒロシマを映す・演じる・歌う・描く」の四分野に分けて、原 爆を扱った画集、楽譜、脚本など約百点を展示している。

 井伏鱒二の原作を今村昌平監督が映画化した「黒い雨」など邦画 十四本のグラビアや、原爆を扱った創作劇を続けている舟入高校演 劇部の脚本集、原爆の惨状を表現した丸木位里さんらの画集も並 び、多彩な作品群が原爆の悲惨さを訴えている。原爆ドームを「こ のヘビィな現実はコマーシャルなんかじゃない」と表現した歌手の 尾崎豊さんの文章を収めた書籍もある。

 西区山田町の主婦本郷菊枝さん(62)は「原爆を扱った絵や書物が これほどあるとは知らなかった。詩作の参考にしたい」と見入って いた。

 同図書館は一九九五年から毎夏、原爆・平和をテーマに企画展を 開いている。

【写真説明】原爆をテーマにした画集や映画のシナリオなどを集めた広島市立中央図書館の企画展「ヒロシマと芸術」


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