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世界経済人会議 平和への貢献 東京でも議論

広島で参加の若者が企画

 広島県などでつくる実行委員会主催の「国際平和のための世界経済人会議」に参加し、その趣旨に共鳴した首都圏の若者たちが動きだした。経済活動が平和にどう貢献できるか考えようと、東京都内で同会議の「東京セッション」を初めて開いた。

 同会議は2013~18年に3回、広島市内で開催。国内外の企業や非政府組織(NGO)の関係者たちが平和貢献の方策を議論した。参加した人のうち、経営学修士(MBA)取得を目指していた都内の若手有志たちが「東京にも議論の場をつくろう」と企画し、18年末から準備してきた。

 約150人が参加し、企業の実践紹介で福山市の和洋菓子製造、虎屋本舗の高田海道副社長が登壇した。高田氏は瀬戸内海の離島で和菓子教室を開いたり特産を生かした商品を開発したりする試みを紹介し、「世界平和とまではいかないが、瀬戸内の平和と安定にはアプローチできると思う」と語った。

 紛争地でテロリストの社会復帰支援に取り組むNPO法人や、発展途上国で学習支援を続ける企業の報告などもあった。

 企画した有志の一人、佐々木喬史さん(38)=千葉市=は「経済活動のはざまで見過ごされてきた社会問題が平和実現を阻んでいる。経済界は人材やノウハウ、資金力を生かして問題解決に取り組むべきだ」と強調。「また開き、人のつながりを広げたい。東京と被爆地のパイプ役を目指す」と話した。(田中美千子)

(2019年5月13日朝刊掲載)

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