被爆樹木の絵本 出版へ 広島の主婦2人、160本を回る
18年8月27日
広島市南区に住む主婦、藤原美香さん(42)と村本美香さん(42)が、被爆樹木を題材にした絵本づくりを思い立った。爆心地から約2キロ以内の被爆樹木約160本のほぼ全てを回り、来春の自費出版を目指す。
タイトルは「きっと きこえるよ」。自作の詩がベースで、被爆樹木の「わしは あの日がわすれられん」という語りで始まる。子どもたちが原爆投下によって「ただいま」と帰れる家や「また、明日」と約束した友を失った悲しさをつづっていく。
2人は南区の翠町小の絵本の読み聞かせボランティア仲間。昨年開かれた講演会で、藤原さんが爆心地の方向に傾いている被爆樹木の存在を知って衝撃を受け、村本さんに声を掛けた。
絵は市内のイラストレーターに依頼。英訳も付けて150冊を寄付を基に制作し、市内の公立図書館と南区の小学校、幼稚園、保育園に寄贈を予定する。
藤原さんは「すっと心に染み込み、共感してもらえるような絵本にしたい。寄付が増えれば市内の小学校などに寄贈を広げたい」。村本さんは「身近な被爆樹木を訪ね、平和について考えるきっかけにしてほしい」と話す。(増田咲子)
(2018年8月27日朝刊掲載)
タイトルは「きっと きこえるよ」。自作の詩がベースで、被爆樹木の「わしは あの日がわすれられん」という語りで始まる。子どもたちが原爆投下によって「ただいま」と帰れる家や「また、明日」と約束した友を失った悲しさをつづっていく。
2人は南区の翠町小の絵本の読み聞かせボランティア仲間。昨年開かれた講演会で、藤原さんが爆心地の方向に傾いている被爆樹木の存在を知って衝撃を受け、村本さんに声を掛けた。
絵は市内のイラストレーターに依頼。英訳も付けて150冊を寄付を基に制作し、市内の公立図書館と南区の小学校、幼稚園、保育園に寄贈を予定する。
藤原さんは「すっと心に染み込み、共感してもらえるような絵本にしたい。寄付が増えれば市内の小学校などに寄贈を広げたい」。村本さんは「身近な被爆樹木を訪ね、平和について考えるきっかけにしてほしい」と話す。(増田咲子)
(2018年8月27日朝刊掲載)