平和を次代にジャズで訴え 広島出身のシンガー上西さん 母の故郷 三次で公演
18年7月23日
広島市安佐南区出身のジャズシンガー上西千波さん(東京)による平和コンサートが、原爆の日を前にした8月2日午後6時半から三次市三次町の市民ホールきりりである。「今の時代に生きる自分たちが平和を守り、後世へ受け継がなければ」とのメッセージを届ける。(八百村耕平)
上西さんは2012年から、全国各地で平和コンサートを開いてきた。その契機は、被爆前の広島市内を写した16ミリ映像を見たことだ。祖父のいとこの功一さん(96)=カナダ在住=の父親が撮影し、功一さんが11年に広島市に贈った。上西さんは「町の様子は変われど、子どもの笑顔は変わらない」と平和の大切さを実感したからだという。
当日は、平和の祈りをつづったオリジナル曲「ア・サウザンド・クレインズ(千羽鶴)」を披露。被爆前の広島市内の16ミリ映像も上映する。
歌の合間に、日系人という理由で太平洋戦争中、カナダの収容所に送られながらも、現地の白人と野球を通して絆を築いていく物語「にじのはし」を朗読する。功一さんが体験した実話だ。「この素晴らしき世界」などジャズの名曲も歌う。
母の故郷で、自身も過ごしたことのある三次市でも平和コンサートをと、同ホールを管理する暮らしサポートみよしに要請。同社も「平和関連の事業をしたい」と考えていたため、実現する。
上西さんは「ジャズは人種差別から自由を得るために生まれたとされる音楽。楽しみながら、平和の思いが心に残るコンサートにしたい」と意気込む。
大人2800円、高校生以下は500円。同ホール☎0824(62)2222。
(2018年7月23日朝刊掲載)
上西さんは2012年から、全国各地で平和コンサートを開いてきた。その契機は、被爆前の広島市内を写した16ミリ映像を見たことだ。祖父のいとこの功一さん(96)=カナダ在住=の父親が撮影し、功一さんが11年に広島市に贈った。上西さんは「町の様子は変われど、子どもの笑顔は変わらない」と平和の大切さを実感したからだという。
当日は、平和の祈りをつづったオリジナル曲「ア・サウザンド・クレインズ(千羽鶴)」を披露。被爆前の広島市内の16ミリ映像も上映する。
歌の合間に、日系人という理由で太平洋戦争中、カナダの収容所に送られながらも、現地の白人と野球を通して絆を築いていく物語「にじのはし」を朗読する。功一さんが体験した実話だ。「この素晴らしき世界」などジャズの名曲も歌う。
母の故郷で、自身も過ごしたことのある三次市でも平和コンサートをと、同ホールを管理する暮らしサポートみよしに要請。同社も「平和関連の事業をしたい」と考えていたため、実現する。
上西さんは「ジャズは人種差別から自由を得るために生まれたとされる音楽。楽しみながら、平和の思いが心に残るコンサートにしたい」と意気込む。
大人2800円、高校生以下は500円。同ホール☎0824(62)2222。
(2018年7月23日朝刊掲載)