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高校生平和大使を推薦 派遣委 ノーベル賞候補に

 核兵器廃絶を訴える高校生平和大使が、今年のノーベル平和賞の候補としてノルウェーのノーベル賞委員会に推薦された。20年にわたる活動の実績と、将来も平和な国際社会の構築へ役割を果たすとの理由。広島、長崎の市民たちでつくる大使派遣委員会が7日、発表した。

 派遣委によると、平野伸人共同代表(71)=長崎市=らで推薦に向けた実行委員会を設立。推薦資格がある国会議員に働き掛け、公明党の斉藤鉄夫幹事長代行ら与野党の24人を推薦人として先月に同委員会へ申請し、受け付けたとする電子メールが1月22日に届いた。通常6月ごろ、正式に候補に決まるという。

 平和大使は、インドとパキスタンの核実験をきっかけに1998年に始まり、延べ180人以上が国連欧州本部での軍縮会議などに派遣され、スピーチや署名提出を通じて原爆被害や廃絶の願いを伝えてきた。申請は、国連関係者らに勧められていたという。7日、広島市役所で記者会見した平野共同代表は「廃絶への勢いをつけたい」と候補となる意義を強調した。

 派遣委は大使の活動をより知ってもらおうと、広島と長崎の大使1人ずつを3月にオスロのノーベル賞委事務局などに派遣する。その一人、英数学館高2年船井木奈美さん(17)=福山市=も会見に同席し、「原爆被害の実態や、先輩から20年続いてきた活動を伝えたい」と意気込んだ。(水川恭輔)

(2018年2月8日朝刊掲載)

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